待合室での出会い
先日、息子の目の検査のため総合病院へ行ってきました。
予約をしていても待ち時間は長く、椅子に座るのも一苦労。それでもこの日は30分ほどで呼ばれ、検査もスムーズに終了。
学校提出用の書類を先生に作成していただく間、空いてきた待合室で座って会計の順番を待っていました。
すると、隣に座っていた女性が、さらに隣の方に何かをお願いしている声が聞こえました。
お二人とも70歳くらいでしょうか。
「ここには奥さんの電話番号を書けばいいですよ……あ、そこじゃなくてこっちですね」
どうやら、初診の問診票を記入したいけれど、目がよく見えないようで、代筆をお願いしているようでした。
思い切って声をかけてみた
息子の書類も受け取り、あとは会計に行くだけ。
少し迷いましたが、思い切って声をかけました。
「私は息子の付き添いで来ているだけですし、診察も終わりました。もしよければ、問診票を書くお手伝いをしましょうか?」
女性は驚いたようにこちらを見て、
「急に目が見えにくくなってしまって……電車で来るのも怖かったけど、やっと病院に来られたんです」と。
字を読むことも、書くことも難しそうでした。
看護師さんにお願いする方法も考えましたが、「隣の人に書いてもらったと伝えてくださいね」と言いながら、私が代わりに書くことにしました。
全部で3枚。病歴や服薬情報など、個人のこともたくさんありました。
「見えにくい状況でこれだけの項目を書くのは本当に大変だな」と感じながら、心を込めて記入しました。
マイナンバーとデジタル化で変わる未来
名前や住所、服薬情報など、マイナンバーカードの情報が連携されれば、こうした問診票の負担も減るのかもしれません。
病院のシステムがもっと優しくなっていくといいなと感じました。
思い出した、あの時のボランティアさん
この出来事で思い出したのは、息子が赤ちゃんの頃、子ども病院で初診を受けた日のこと。
当時、ボランティアの方がテーブルまで案内してくれて、問診票の記入をサポートしてくれました。
赤ちゃんを抱っこしながらの記入は本当に大変で、そのサポートがとてもありがたかったのを覚えています。
大学病院ではそうした支援はなく、予約しても2時間待ち、いつ呼ばれるかわからない中で待合室を離れられませんでした。
一方、子ども病院では PHS(院内携帯) を渡してくれて、呼ばれる少し前に連絡が来る仕組み。
そのおかげで、院内のカフェやキッズスペース、車の中でも安心して待つことができました
終わりに
病院での待ち時間は、誰にとっても負担が大きいもの。
でも、ボランティアさんのサポートや、ちょっとした仕組みの工夫があるだけで、心が軽くなる人はたくさんいると思います。
今回の出来事を通して、「少しの優しさが大きな助けになる」 ことを改めて感じました。


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