息子がNICUに入院していた頃
夫の会社の健康診断では、配偶者も受けることができました。
私も毎年受けさせてもらっていましたが、息子が生まれた年は「今年は受けなくてもいいかなぁ」と思っていました。
というのも、息子は生後3日目で救急搬送され、NICUに入院。
高インスリン性低血糖症と診断され、さらに難治性てんかんのウエスト症候群と診断されて治療を受けていたからです。
いつ発作が起こるかわからない不安、突然体調が悪化するのではないかという恐怖――。
私は「片時も目を離せない」と思い込み、3時間おきの授乳と血糖値の検査で昼も夜もない生活を送っていました。
「受ける日は自分がみているよ」と夫が言ってくれた
夫に「今年は受けないでおこうかと思う」と伝えたとき、
「受ける日は自分が息子をみているから、しっかり検査を受けて欲しい」と言ってくれました。
夫は中学生のときに、お母さんを子宮がんで亡くしています。
その経験から、家族の健康にとても敏感で、私の体も気にかけてくれていました。
私は、そんな夫の気持ちに応えたいと思い、その年も健康診断を受けることにしました。
いつもの健診で、気になる結果が…
身体測定や血液検査、腹部エコー、胃部X線など、いつもの健診に加えて婦人科の検査も受けました。
最後の診察で、マンモグラフィの画像について先生から説明がありました。
「少し気になる部分があるので、念のため専門医に紹介状を書きますね」
「授乳中の方は白くモヤモヤ写ることがあるので、それだと思いますが…」
深刻には受け止めていませんでした。
数日後、「要精密検査あり」と書かれた結果が送られてきて、紹介状も同封されるとのこと。
どの病院がいいのか分からず戸惑いましたが、最終的に仙台駅近くのクリニックを選びました。
はじめての乳腺外科と、安心の言葉
数日後、書類が届きましたが、まだどこか他人事のような感覚がありました。
夫にも「授乳中はよく引っかかるみたいだから、あまり心配しないでね」と伝えていました。
クリニックに電話をして予約を取り、10日後に受診。
ホテルのロビーのように綺麗なクリニックに少し緊張しながら入り、エコーで検査をしてもらいました。
先生は持参した画像を確認して、
「やはり、授乳中の写り方なので、心配ないと思います。これから年に1回こちらで検査していきましょう」と言ってくださいました。
その言葉に心からホッとし、年1回の検査があることにとても安心しました。
夫にも報告すると、彼もかなり安心した様子でした。
5年目の健診で、医師の手が止まった
それから毎年検査を受けて、「心配ないですよ」と言われ続けていました。
だんだん緊張感も薄れてきて、
「今年も大丈夫でしょ〜」なんて、呑気に考えていた5年目の検診。
エコーを担当していた先生の手がぴたっと止まり、何度も同じ場所を確認し始めました。
それが――
乳がんの早期発見につながったのです。
「あの一言」が、今の私につながっている
私は、夫と、そして亡くなったお母さんのおかげで、今こうして元気に暮らせています。
当時は不安でいっぱいだったけれど、こうして振り返りながら、自分の経験を少しずつ言葉にしていけたらと思っています。
もし今、自分のことを後回しにしている方がいたら。
このブログが「検診、行ってみようかな」と思えるきっかけになれたら、心から嬉しいです。
乳がん体験記シリーズ一覧はこちら

コメント