乳がん体験記③:先生の手が止まったとき

私の乳がん体験記🌈
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年に一度のマンモグラフィーでの経過観察が続き、3年目を迎えた頃には、

「やっぱり大丈夫だったんだ」と思えるようになっていました。

初めての“要精密検査”から時間が経ち、心の中の不安も少しずつ薄れていっていたのです。

けれど、3年目の検査の日。

いつものようにエコー検査を受けていたとき、先生の手がふと止まりました。

画面を見つめながら、同じ場所をゆっくり、何度も繰り返し確認する様子に「ん? なんかいつもと違う…?」と、胸の奥がざわついたのを覚えています。

そして先生が静かに言いました。

「ちょっと気になるところがあるので、詳しい検査をしましょう。」

頭が真っ白になったまま、検査についての説明を聞き、細胞診の同意書にサインしました。

「細胞を採って詳しく調べる検査」とのことでしたが、そのとき私が理解したのは、“痛い検査”だということだけ。

緊張で身体がこわばる中、検査を受けました。

やっぱり、痛かったです。

結果が出るまでには2週間かかるとのこと。

待っている間、ネットで検索したり、自分を落ち着かせようとしたり。

統計的には乳がんと診断される確率は低いようだったので、私はそのとき、夫にも誰にも言わないことにしました。

この記事は、記憶と当時つけていた備忘録をもとに書いています。

少しずつ、少しずつですが、私の乳がん体験を記録として残していこうと思います。

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