年に一度のマンモグラフィーでの経過観察が続き、3年目を迎えた頃には、
「やっぱり大丈夫だったんだ」と思えるようになっていました。
初めての“要精密検査”から時間が経ち、心の中の不安も少しずつ薄れていっていたのです。
けれど、3年目の検査の日。
いつものようにエコー検査を受けていたとき、先生の手がふと止まりました。
画面を見つめながら、同じ場所をゆっくり、何度も繰り返し確認する様子に「ん? なんかいつもと違う…?」と、胸の奥がざわついたのを覚えています。
そして先生が静かに言いました。
「ちょっと気になるところがあるので、詳しい検査をしましょう。」
頭が真っ白になったまま、検査についての説明を聞き、細胞診の同意書にサインしました。
「細胞を採って詳しく調べる検査」とのことでしたが、そのとき私が理解したのは、“痛い検査”だということだけ。
緊張で身体がこわばる中、検査を受けました。
やっぱり、痛かったです。
結果が出るまでには2週間かかるとのこと。
待っている間、ネットで検索したり、自分を落ち着かせようとしたり。
統計的には乳がんと診断される確率は低いようだったので、私はそのとき、夫にも誰にも言わないことにしました。
この記事は、記憶と当時つけていた備忘録をもとに書いています。
少しずつ、少しずつですが、私の乳がん体験を記録として残していこうと思います。
コメント